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FUYUU

20141204

欠乏が押し寄せて
月が綺麗な夜は
いっそう寂しさが満ちる
かつて書いた詩は眠り
夢に溺れた詩のお陰で
私たちは透明の及びを
また信じることになる
不透明な身体が
熱さと重さを齎すのに
飽き飽きとしてしまって
透明の裁きを求めて
彷徨う夜を信頼した
目を凝らすと
不在だけが確かにあり
いつかの選択を恨んだ
そうはいっても 
一等に尖った
鉛筆の書き味が恋しく
つい耳を澄ませる
どんなに渇いた夜も
星がきらめいて
月が踊れば 
誰もがゆらめき
永遠の夜になる
そんな調べが
透明の調べが
さらなる重さを与え
夜を明けさせてしまった